異質な分野のモノとの組合せが創造の母
本書は、固定観念を捨てて脳を柔軟にするための「頭の体操」的な本である。 異質な分野のモノとの組合せが創造の母であるという。回答は掲載されていな い練習問題ではあったが、違った職業の人がランチで一緒になると何が生まれ るか?が一番参考になった。確かに、違う業界・経歴の友達・知人との会食は、 刺激になる事が多い。肩を張らず、発想と気分の転換が同時にできる本である。
旧翻訳との違いは?!
原題は"Whack on the Side of the Head: How You Can Be More Creative"(Roger Von Oech著)、創造性を発揮するための10箇条が記された好著です(初版は1983、その後1998年にrevised版が出ています)。本の内容は文句なしに★5つです。しかし、少し気がかりなことがあります。この本の和訳は以前「頭にガツンと一撃」(城山 三郎 訳、新潮社 (1984))として出版されていることについて、今回の川島本では言及されていません。翻訳の際には参考にした、とか何か一言、序文かどこか適当なところで言及されていても良いのに、と思いました。城山版は現在在庫切れの状態なので、今回川島先生の手によって翻訳が手に入りやすい状況になったのは歓迎なのですが、城山版に関する言及がないことを考えて、★2つ減とさせて頂きます。(ヘラクレイトスにまつわるコラムが付け加わったのが川島本の特徴だと思いますが...)
固まった頭のカベをこわす
固定観念に凝り固まった頭を柔軟にしてくれる本です。 今すぐ捨て去るべき考え方を1章ずつ10章にわたって説明しています。 例えば: 1.正しい答えは一つしかない 2.それは論理的ではない 4.もっと「現実的」になれ 8.「曖昧さ」をさけよ などです。 楽しい練習問題(答えがひとつではない!)やコラム、著名人のエピソードなどがちりばめられ、読者を飽きさせません。また、各章の終わりにまとめがあり、あとで読み返す際に便利です。 ある調査によれば、創造性の高い人と低い人との違いは --- 『創造性の高い人は自分たちは創造性が高いと考えており、そうでない人はそうでないと考えている』にすぎないのだそうです。 しばらく意識して実践するだけで、脳が活性化するのではないでしょうか。是非お試しください。
三笠書房
イノベーション・シンキング シェイク・ブレイン -脳をゆさぶり、創造力をつけろ!- 発明家たちの思考回路 奇抜なアイデアを生み出す技術 (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS) アイデアのヒント 創造力のスイッチを入れろ!
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